ノブレス・オブリージュ

みんな大好き嫁姑バトルのお話だよ


ぺろみをよく知ってる人も知らない人も、

なんとなくの性格として勝ち気なんだろうなぁとお思いなのではないでしょうか?

いいえ、私は勝ち気ではございません。


貧しいものには慈悲を、をモットーに生きている女帝です。以後お見知りおきを。


さて、婚約をしたので

夫婦としての色々を詰めていくことにした。

私は婚約破棄を2回もした婚約のプロである。

このすり合わせが上手くいかない場合は

さっさと撤退すべきなのだ。

人生は思っているより短く、自分が思うよりも世間からの賞味期限は短い。


縦に長い人には、母と姉と弟がいるそうだ。

そうだ、両家顔合わせをしよう。

結納はこの際面倒臭いしごはん会みたいな感じで和気あいあいとやろう。

これには母も同意した。


私以外のみなさんはお仕事をされているので日程も合わせた。

私とママは観光ついでに札幌まで出向こう、そんな感じだった。


ある日、縦に長い人から連絡が来た。

「その日、孫見に行くからみんな行かないってさ」

縦に長い人の弟は先に結婚し、家庭を築いていた。

初孫というわけである。

 

そっかそっか~初孫かわいいって言うよね~

うんうんそっか~

ってならない。私はならない。

両家顔合わせをそんな理由でキャンセルされるとは思わなかった。

こいつはとんだ馬鹿か素っ頓狂な高飛車のどちらかだ。絶対に老後は面倒みないことにして、

縦に長い人だけ来てもらうことにした。


まあまあうまくいったが、例のごとく覚えてない。

何故か記憶が肝心なところだけ抜け落ちてしまう。

たぶん解決すると忘れるタイプの省エネ脳みそなんだと思う。便利!


ひとつだけ結婚に条件があった。

同棲はしないこと。

私は計7年ほど他の人と同棲をしたが、永い春で終わってしまった。浮気をされたり、ギャンブルにどっぷりだったり、私が仕事だけを追いかけ続けてしまったり。

もう永い春を耐えられるほど強くはないし若くない。

さっさと入籍しろという話だった。


はい、と答えて終わった。


縦に長い人の仕事も用意した。家も用意した。

すべて私が決めて私がお金を出した。

初期投資はなににおいても重要である。


順風満帆に船が進んでいた頃、

姑という名のビッグウェーブがやってきた。


「なんの仕事をしても続かない!

 工場か何かに勤務すればいいのよ!」(何の工場?)

「船にでも乗ればいい!」(船?)

「あんたにはこれだけお金掛けてきたのに、

 一銭も返さずに結婚するからって出ていくの?!」(それが子育てでは)(まさか同居希望ですか)(嫌です)


馬鹿なのかもなぁって思っていたけど、

本物の馬鹿だったようだ。

はじめて本物を見たので少し面白くなってしまった。


縦に長い人には、お金を出したのは私なのだからほっといておけ。とだけ伝えた。

口を出すならお金を出してから。それが我が家のルール。

この人恥ずかしくないのかしら?

完全に私のヲチタゲとなった。


ノブレス・オブリージュが脳裏によぎった。

少しだけ慈悲の心を持とう。

高貴たるもの貧民に慈悲を。まあそんなもん無駄なんですけどね。


入社日に合わせて、GW前に引っ越すことになった。

航空券の高騰が予想されるのでGW直前の平日のチケットを1ヶ月前に購入した。それでも少し高かった。

仕方ないね、思ったよりは安く買えたね。

つぎ会えるのは空港だね。そんな会話をしていた。

(ちなみにここまでで2回しか会ってません)


引越し当日は転居と入籍だけで終わってしまう気がしたので、荷物の搬入日は次の日に設定した。


そして、

姑のビッグウェーブ津波になってやってきた。


「やっぱり私たちも行く~!」

「新居が見たい」

「ホテルとったから泊めてなんて言わないよ~」

小姑もついてきていた。

おふざけになるにもほどがある。


私からのお返事は「は?」だった。


なぜ引越ししたばっかりのおうちに来るのだろう。

手伝う気はなさそうだ。

そもそもGW期間のホテルと航空券×2人ぶん

多分その金額の半分でもお祝いに充ててくれていたら、物件の初期費用ぐらいにはなったと思う。

ちなみに御祝儀はまだ頂いていない。

そんなことってあるかよ。


ツラでも拝んでおくか、と思い

最寄りでもなんでもない駅の近くにあるショッピングモールに呼び出した。


待ち合わせ場所で挨拶をしたようなしてないような。たぶんしたと思う。愛想笑いの出来ない人たちだった。

姑が初孫の写真を見せてくれた。

おまえこの件でわしとの関係こじれてんの自覚してないな?

可愛いか可愛くないかもわからないぐらい、よその子という印象だった。いまだに姪っ子の名前を覚えられない。申し訳ない。でも他人だし。


カフェについて、好きなものを頼めと言われた。

このツラ拝んだままじゃ美味しく食べられない気がしたのでコーヒーだけ頂いた。縦に長い人にはサンドイッチの盛り合わせを食べさせた。口を挟ませないためである。


「いい嫁キャンペーンは早期終了の可能性があります」

私はきちんと伝えた。私とあなたは嫁姑の関係であるが、いい嫁であるかどうかは貴方の出方次第だ、という意味である。たぶんわからないだろうなと思いながら伝えておいた。契約は理解しているかどうかではない。同意させてしまえばいいのだ。

「うふふ、面白い子ね」

いい嫁キャンペーンは早期終了した。

「うちに来る嫁ってみんな気が強いのね~」

小姑、おまえは早く嫁に行け。行かず後家って呼ぶぞ


縦に長い人を

何も出来ないだの ぼんやりしているだの

文字にもしたくないことを

散々disりたおしていた。

多分、縦に長い人はいわゆる搾取子だったんだろう。

あるいはサンドバッグ。

私には「私は馬鹿で子育てが下手で恥知らずです」としか聞こえなかった。

本当に馬鹿は罪である。



いい嫁キャンペーンが早期終了したのでコーヒーを飲み干してそれじゃあ解散しましょうか。と切り出した。コーヒーすら奢られたくなかったが、もういい嫁でもないので払ってもらう事にした。

ゴチでーす(・ω<)


振り返らないでカフェをあとにした。

姑とはそれから会ってない。

メールも読まずに消しているしLINEはブロックしてある。

連絡したければ伝書鳩でも飛ばしてくれたらいい。



次回予告

【姑より小姑がクソやばい】